桃雪 白夜の気まぐれブログ

我は厨二病女子、想像神Mなり!

アイデンティティプロテクション⑷

〜第四話「意識体は何処へ」〜

「…はっ」
「お早う真生君」
「お、おう…」
この頃、真生は居眠りが増えた
図書室で調べものをしている時でも、コンピューター室でレポートを書いている時でも
周りが心配して声をかけても「大丈夫、多分疲れてんだ」と、言うだけだった
しかし、日に日に居眠りの回数や時間が増えていく
流石に真生は辛そうだった


ある日、学校の廊下の曲がり角で、優と大亮がすれ違いざまにぶつかった
「あっ!ごめんよ!」
優は咄嗟に謝ったが、あろう事か大亮はその時イライラしていたのだ
「てめぇなんだよ」
「だからごめんって…」
「上等だよ殺すぞ」
「ちょ…わざとじゃないんだよ?」

「大亮やめとけ。優は謝ったじゃねぇかよ」
真生が通りかかり、声をかける
「てめぇは関係ねぇだろ。引っ込んでろウ●コ」
「ウ●コはてめぇだケツから出てこい」
「なんだよやんのか?」
「てめぇがやりてぇだけだろうがよ」
「っ!」
「てめぇの都合で事を起こすんじゃねぇよ。死ねクズが」
「ーっっ!」
大亮は真生の顔目掛けて拳を振り上げた
真生はそれを手で受け止めた
しかしその時にバランスを崩してしまった
大亮が反対の手を振り上げ、それが真生の額にぶつかった瞬間、真生の全身の力が抜け、その場に崩れた
「真生君!」
優が叫んだ瞬間、その声で大亮は我に返った
「お前なんて事を!」
「わ…わからない…なんで俺…こんな…」
「訳わかんねぇ事言うな!」
すると、騒ぎに気付いた学生が先生を呼んだ
その間、真生はピクリとも動かなかった
「真生君!」
「真生!」
「和門花!」
クラスのみんなも騒ぎに駆けつけ、学校の廊下は混乱に包まれた

…………………………………………

「真生君…」
「真生…」
あれから3日経ったが、真生は目を開けなかった
ずっと病院のベッドに横たわったまま動かない
寝息はたてているものの、まるで魂を失ったかのようだった
優と大亮は絶望していた
クラスのみんなも時々、真生の様子を見にきたが、かといって何かが起こる訳でもなかった

真生は、眠り続けていた



〜第四話完結〜

第五話→http://momo-yuki-haku-yo-ancmot-15.hatenablog.com/entry/2014/12/20/213336

第三話→http://momo-yuki-haku-yo-ancmot-15.hatenablog.com/entry/2014/11/10/200127