桃雪 白夜の気まぐれブログ

我は厨二病女子、想像神Mなり!

絶望に咲く赤い花~極夜過去物語~

パラダイス星って、ご存知ですか?
地球と見た目は殆ど同じなのだけれど、地球と違って、科学より魔術の発達した星なのだそうですよ
星自体の発する魔力もかなりのもので、その星ならば、天使、悪魔、妖精など、私達がいないと言っている、見る事のできない、それらのいきものは安心して暮らせるのだそう
にわかに信じがたいですよね…
そもそも、パラダイス星が観測可能なのは、常にではなく、不定期に、なのですって
パラダイス星は…地球のすぐ隣にあるのに…



昔はニュースで取り上げられる程世間をも騒がせた白い髪の両親から産まれた白い髪の女の子と黒い髪の女の子の双子
そんなモノクロ双子も、今や小学校で学年の成績上位に君臨するほどのエリートになりました
クラスでは双子は人気の的でしたが、一方で、プライドの高い子達に虐めをうけることもありました
小学校のうちはクラスメイトが助けてくれていたようですが、中学入学が近づくにつれ、虐めはエスカレートし、クラスメイトも虐めっ子が怖くなり助けられなくなってしまったようです
そのまま、皆は中学生になり、虐めの状況は相変わらずでした
入学して数日、白い髪の白夜は、教科書を隠されて、黒い髪の極夜と一緒に探して、ようやく見つけましたが、帰ろうとした矢先、極夜の上履き入れが泥だらけになっていました
白夜は泣き、極夜はそれを慰めながらふたりぼっちで歩く帰り道、白夜は「いつでも私達の側にいて、守ってくれる人がほしい」と言いました

その日の夜、二人はなかなか寝付けず、悲しみに浸っていました
極夜「白夜、起きてる?」
白夜「起きてるよ…」
極夜「私達は夜でさえこんなに苦しんでいるのに、皆はきっと呑気に爆睡してるんだろうね」
白夜「そう、だよね…」
極夜「ねぇ、私達の存在意義って、なにかな?」
白夜「難しい話をするのね」
極夜「ゴメン…」
白夜「いや、謝らないで。極夜って頭いいからさ、そういう話ができるって、褒めてるのよ」
極夜「そっか…」
その時、窓がこつこつと音をたてました。見ると、二つの人影がカーテン越しに見えました
二人は心底驚きました。何故なら、二人の部屋は二階、ベランダも無いのです
怯えながら様子を伺っていると、「開けておくれよ。僕達は君達のSOSを聞き付けて、助けに来たんだ」と、聞こえました
二人はお互い首を傾げましたが、「助けに来た」という言葉をきき、そっと窓を開けました
窓の外にいた二つの人影の正体は、翼も無いのに宙に浮かんでいましたが、窓が開くなり「ゴメンね、寒いから失礼するよ」と、部屋に入ってきました
双子は窓とカーテンを閉め、来客に机の椅子をすすめ、ベッドに座りました
来客はよくよく見れば女性のようでしたが、声も振る舞いもぱっと見も中性的で、そのうえ二人とも全く同じに見えているので、なんとなく双子には不思議な存在として写りました
二人の唯一の見分け方は、髪の色が赤っぽいか青っぽいかの違いでした
来客は全員が座るのを確認してから、切り出しました
赤「実は僕達は、常日頃苦しんでいる君達を、とても可哀想だと考えていたんだよ」
青「なにか助ける方法は無いかって、考えていたんだ」
赤「でも、見ているだけ、という事に耐えられなくなって、今こうして君達と話をしに来たって訳さ」
青「もし君達が望むのならば、僕達が君達を助けてあげるよ」
突然の救世主の出現に、双子は驚きましたが、他にすがるものも無い、と、来客に助けを求めました
極夜「それは、本当ですか?」
赤「勿論だとも」
白夜「ならば助けてください…私達、凄く苦しいんです…」
青「わかった。協力してあげるよ」
極夜「でも、私達は、貴女達に、なにをすれば…?」
青「おや、見返りの話かい?それは不要だよ」
赤「君達は、僕達の言う通りにしてくれれば、それでいいんだ」
白夜「それで、本当にいいんですか?」
赤&青「「勿論」」
そして双子は涙を流し、何度も何度もお礼の言葉を言いました
来客は、双子の涙を拭い、双子の頬に触れながら、優しい笑みを浮かべました

次の日、双子が学校に投稿すると、白夜の上履きがなくなっていました
それを双子が確認した瞬間、昨夜の来客が現れて、白夜の上履きを差し出しました
白夜「あ、ありがとう!」
青「気にしないで」
それから、双子の持ち物が無くなると、すぐに来客が持ってきてくれました
ある日、極夜の定規が割れた状態で机の中に入っているのが見つかりました
その後、極夜が溜め息を漏らしながらトイレに入ると、そこへ、来客が現れて、そっと新しい定規を差し出しました
極夜「!?」
赤「大丈夫だからね(小声)」
極夜「あ、ありがとうございます(小声)」
双子の持ち物が無くなったり、壊されたりする度に、来客は、持ってきてくれていました

ある日の朝、双子が目を覚ますと、来客がまた窓の外にいました
中に招き入れると、予想外の事を言い出しました
青「今日、君達、虐めっ子達にカツアゲされるよ」
極夜「嘘ぉ!?」
白夜「カツアゲってなんですか?」
赤「お金を脅し取る事さ」
極夜「どうしよう…私達、そんなにお金持ってないよ…」
青「大丈夫だよ。その時にこれを渡せばいい」
そういって来客が差し出したのは
白夜「え…これ、お金、ですよね?」
赤「そうだよ。それを財布に入れてそのまま渡せばいいのさ」
青「怖がる演技は忘れないでね?」
白&黒「「ありがとうございます!」」
そしてそのまま双子は学校へ行きました

案の定、双子は虐めっ子に呼び出されました
虐めっ子「最近あんたら妙に新しい物持ってるよね。家は貧乏だって言ってなかったっけか?」
極夜「貧乏だとは言ってないけど、お金はあまり無いのは事実だよ」
虐めっ子「あっそ。なのに物が壊れる度に新しい物持ってる気がするけど…あ、因みに壊してるのはあたしじゃねーから。まぁ、とにかく、それらを買う余裕は
あるっつー事だよな?」
虐めっ子の迫力に、双子は演技ではない本当の恐怖の表情を浮かべます
虐めっ子「まぁ、言いたい事はわかるよな?何も言わずに金よこせ」
白夜「ひっ…」
虐めっ子「おら、黙って渡しゃーいいんだよ」
そして、極夜が、恐る恐る鞄の中のお財布から、来客に渡されたお金を渡しました
虐めっ子「いい子だなwあんがと」
そして虐めっ子はにやにやしながらその場を去って行きました
双子は安心から胸を撫で下ろし、そのまま教室に向かって歩きだしました


~続く~