桃雪 白夜の気まぐれブログ

我は厨二病女子、想像神Mなり!

神様とモノクロ双子~白夜過去物語~

その昔、沢山の神様が自分だけの世界を創りました。その神様達の世界はどのようにしてできたかはわかりませんが、一部の神様達の間では自分だけの世界を創る事が流行していたようです。

その神様のうち、他の神様達にとけこめず、ひとりぼっちの神様がいました。彼女はMA-Hという名前の神様です。
MA-Hは、他の神様達のように自己満足や楽しむために世界を創る事はしませんでした。その寂しさを紛らわすために世界を創りました。


そのMA-Hが創った世界で、新しい生命が一度にふたつ、誕生しました。ひとりは綺麗な白い髪の女の子、もうひとりは綺麗な黒い髪の女の子でした。周りの人達も女の子達の両親も、心底驚きました。何故なら、お父さんは白い髪、お母さんも白い髪。黒い髪の子が産まれるなど、生物学的に有り得ないはずだからです。
悪魔の呪いではないかとか、DNAに異常がないかとか、様々な検査をしましたが、これといった異常は無し。
周りの人達は心配しましたが、両親は、せっかく授かった我が子だと、愛情をもって育てる事に決めました。

そんな双子の女の子は、両親の愛情を受け、すくすくと育ち、もうすぐ3才の誕生日を迎える、という時期に差し掛かりました。
白い子の様子がおかしくなり始めました。楽しそうに遊んでいたのに、突然汗びっしょりになるほど震えたり、呼吸が苦しそうになったり。
病院で診てもらっても、異常は無し。
しかし、白い子の様子は悪化するばかり。ついには、黒い子を打ったり、黒い子の首を絞めたりと、意識までもがおかしくなってしまいました。
すぐに黒い子と白い子を引き離し、黒い子は一命ととりとめました。しかし、白い子は意識も無くなり、虫の息の状態になってしまいました。


時を同じくして、この世界を創ったMA-Hは、神様の世界での孤独に耐えられなくなり、自分の創った世界に入り込もうと考えていました。そして、そのためのよりしろを探していたのです。
神様がよりしろに使えるいきものの条件は、その神様が創った世界ごとに違います。MA-Hが創った世界でのよりしろの条件は、「万色の光」を持ついきものである事。MA-Hは、「万色の光」を探していたのです。
そんな中、自分の世界の中に、哀れな白黒の双子を見つけました。白い両親から産まれた黒い子、狂ってしまった白い子。それを見て、MA-Hは一瞬で理解しました。

白い子は、「万色の光」の持ち主だったのです。

「万色の光」の魔力に耐えられず、片方は人間にはわからないDNA異常をおこし、もう片方は意識までも蝕まれていたのです。

白い子を自分のよりしろにすれば、命を救う事ができるし、何より自分はこの世界で生活できるのだ。

MA-Hは迷わず、白い子に「神々の契りのキス」をしました。

こうして、MA-Hは、神様の世界と自分の世界のふたつの世界で、意識を行き来できるようになりました。


MA-Hが白い子をよりしろにしたとたん、病院のベッドに横たわり、僅かな呼吸をしていた白い子は目を覚ましました。ベッドの周りの両親やお医者様達は、驚きと喜びの声をもらしました。
それから、白い子は何事も無かったかのように元気になり、無事に双子は3才の誕生日を迎えました。


それから、双子は順調に育ち、保育園、小学校と、友達も沢山できました。
その時は、誰もこの双子に降りかかる絶望など予想できませんでした…

~極夜過去物語に続く…~